[ツバル]

監督・製作:ファイト・ヘルマー/出演:ドニ・ラヴァン、チュルパン・ハマートヴァ、フィリップ・クレー他/1999年ドイツ/1時間32分/配給:アルシネテラン/
「あなたもアントン&エヴァコンテスト」参加者大募集

どこか遥か遠い時代の、とある国のお話。ある荒れた土地の一角にかつての賑わいをすっかりうしなった室内プールには、盲目のオーナーのカールと受付係のマルタ、そして、船長を夢見るカールの息子のアントンがいる。ある日プールの常連の元船長グスタフが娘のエヴァをつれてプールへやって来た!外に一歩も出たことのないアントンは、カワイイ女の子エヴァに一目惚れし、あの手この手でエヴァの気を引こうとする。そんな中、アントンの兄グレーゴルが再開発事業計画を進める為に、じゃまなアパートをダイナマイトで吹き飛ばす。が実はそのアパートにはグスタフとエヴァが住んでいたのだ。家を失ったグスタフとエヴァはプールに身を寄せることになり、アントンとエヴァは次第に引かれあって行く。そんな二人をおもしろく思わないグレーゴルは、プールの立て壊しと二人の中を引き裂くように罠をかけるのだ…。

ファイト・ヘルマー監督ありがとう!

ツバルのなにがめちゃくちゃよかったかって...それはエヴァ役のチェルパン・ハマートヴァがすっごくカワイイのにつきます。衣装もさることながら、(友達?)の金魚といっしょにプールで夜中にこっそり裸で泳ぐエヴァ。ブラをしたダッチワイフ(ブラはアントンがエヴァのを盗んだ!)を抱えて眠っているアントンを見て、履いているパンツを脱いで、ダッチワイフに着せるエヴァ。とにかくすっごくキュートなの。ひさびさにロリータ魂が燃え上がりました。(なんかエロいシーンばっかり話してる?)でもストライプの水着やツナギを着たり、セーラーを着たり、どこにその服しまってたの?と思わせるけど、基本フレンチカジュアルのエヴァはもう最高です。ファイト・ヘルマー監督もしやロリ仲間なのかーと思わせるほど、つぼをついてくる。 それと全体を包む空気がこれまたいい!作りはけっこう古典的?ともいえる感じがするのだけれど、一切の無駄 がないという感じ。いわゆる芸術作品ぽい作りなんだけど、ストーリーがしっかりしていて、どの国の人でも、どんな年代にも感動が伝わるだろう。ドイツ映画なんだけど、どこか無国籍映画のようで不思議と心に響いてくる何かがある、しっかりとした"映画"なのでした。

[アントン]
お気に入りグッズ…ダッチワイフ

ドニ・ラヴァン 1961年フランス生まれ
「ポンヌフの恋人」で好演をみせた彼。ツバルでは父親想いで、メカに強い男の子を演じている。この年で思春期の男の子役をやるドニ・ラヴァンっていったい...と言う声も。
[エヴァ]
お気に入りグッズ…ツバルの地図

チェルパン・ハマートヴァ 1975年生まれ
国籍はタタール人。タタール語で「明の明星」という意味の名前をもつ。「ルナ・パパ」などに出演。 ツバルでは「インペリアル」(ピストン)をしつこく狙いつつアントンとグレゴールの兄弟を手玉 にとるが、かわいいから許す。
[カール]
お気に入りグッズ…スイムベスト

フィリップ・クレー 1927年パリ生まれ
目の見えないカールだが、ゴットファーザー的な存在。2人の兄弟は一生懸命この父に認められようとしている。スイムベストを膨らまして威厳をたもっている姿はけっこう笑える。
[マルタ]
お気に入りグッズ…ボタンアヒル

カタリナ・ムルジア 1941年ブカレスト生まれ
更年期を迎えた女性特有の憂鬱な感じが漂うが、プールの入場料の変わりになぜかボタンを要求するおちゃめさん。なぜボタン?そしてアヒルにくっつけるの?けっこう楽しそう!
[グレーゴル]
お気に入りグッズ…テクノロジーシステムプロフィット

テレンス・ギレスビー 
唯一の悪役なんだけど、父親に認められようとして一生懸命がんばっている姿は健気な感じ。ただすっごく極端な行動に出ちゃって空回りする。なにをやっても結局うまくいかなくて、わりと苦労人かも。

ツバル概要
人口1.1万人(98年)
面積26km(八丈島の約3分の1)
首都フナフティ
政体立憲君主制 議会1院制
(議席数12、任期4年)政党なし
元首英女王エリザベス2世
言語ツバル語、英語
(共に公用語)
主な産業 コプラ、切手 観光客1000人(96年)

Text : Fumiko Asada

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