[アタック・ナンバーハーフ]

監督・脚本:ヨンユット・トンコントーン/キャスト:チャイチャーン・ニムプーンサワット、サハーパープ・ウィーラカーミン、ジェッダーポーン・ポンディー他/2000年タイ/104分/配給:クロックワークス
2001年陽春シネクイントにて公開

実力はあるのにオカマであるという理由から、バレーボールのランバーン県代表チームの選抜に落ちてしまうモン。そんな落ち込むモンを励ます、これまたオカマのジュン。そんな2人に朗報が飛び込んでくる。県代表チームにオナベの監督ビーが就任したのだ。バレーの腕は確かな2人は代表に選ばれるが、他の選手達は「オカマとプレーできない」とチームからぬけてしまう。結果的に1人を除いて皆オカマというチームで予選に臨むことになるが、確かな力を持つ彼らは着実に勝ちあがっていく。

実話を基に作られたということで、痛快なスポ魂お笑いムービーとなっています。タイ映画史上歴代興行収入2位になったというのがうなずける極上のエンターテイメント。しかも只のエンターテイメントに終わらずに、旧態依然とした権威等からの不当な差別に対し何の偏見なしにカトゥーイ(オカマやゲイの総称)を受け入れていく大衆、というタイ社会の現状に即した構図をとても分かりやすく描いています。本作品監督はCMディレクター出身ということもあり、映像をみせるという点でも文句なしでタイ映画あなどれじ、という感じです。
個人的に常にハイテンションのジュンのカマファッションに注目。カタカナ入りTシャツ着ています。筋肉質の体にピチピチした服を着てクネクネ歩き回る様は、最初のうちは違和感を覚えるかもしれないが馴れると全然問題ないです。それどころか、映画がしばらく進んでいくうちに何故かフトモモに熱い視線を注いでしまっていた男は私だけではないはず(と信じたい)。とにかく「アタック・ナンバーワン」よりずっとかわいい登場人物にみんなスクリーンに釘付けになること間違いなし。

Text : shinji

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