[ジュエルに気をつけろ!]
監督:ハラルド・ズワルド/脚本:スタン・シーデル/制作:マイケル・ダグラス、アリソン・リヨン・ソーガン/出演:リヴ・タイラー、マット・ディロン、ジョン・グッドマン、マイケル・ダグラス
他/2001年アメリカ/93分/配給:ギャガ・ヒューマックス
:『ジュエルに気をつけろ!』オフィシャルサイト
リヴ・タイラー演じる“ジュエル”は持ち家を夢見る女の子。インテリア雑誌のスクラップを持ち歩き、いつか「理想の家」を手に入れたいと願っている。そんなジュエルに出会ったバーテンダーの“ランディ”(マット・ディロン)は、成り行きで彼女を家に連れて帰ってしまうが、勝手に家に住みついてしまったセクシーな彼女に、いつのまにか夢中になってしまう。仲良く暮らしはじめた様に見えた2人だが、ジュエルのとりこになってしまったのはランディだけではなかった。自分の魅力を知り尽くしているジュエルは男達を手玉
に取り、彼等はますます彼女に夢中になっていく。自分の夢にひたむき過ぎるがゆえにタチが悪い彼女にとっては殺人や強盗さえも夢を叶えるためのほんのささやかな手段に過ぎないのだった…。
予告編やCMを見たことのある人は、「小悪魔ジュエルが男達を手玉にとる話」という様な印象を受けているのではないだろうか?ジュエルに対する先入観は、思いがけず裏切られることになる。ランディの家を、掃除をしたりペンキを塗ったり、(勝手にマットレスを買ったりもするけれど)どんどん理想の家に近づけていくジュエルはいじらしい程に一生懸命だ。料理をしたり、アイロンがけをしたり、仕事を失ったランディの自信を取り戻そうとしたりもする。(その方法に問題があるのだが…)ストーリーの前半で、予想外に献身的とも言える愛情をみせるジュエルに、悪いのはむしろ男の方では?という気にさえさせられたりするのだ。そう思った時点で、すでに私もジュエルに騙されていたのかもしれないが…。リブ・タイラーのセクシーでキュートな演技はもちろんのこと、チープな殺し屋“バーマイスター”を演じるマイケル・ダグラスのかつらみたいなリーゼントも見どころのひとつだと言っていいだろう。
Text : nakamura*UNZIP
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