[幼なじみ]
監督:ロベール・ゲディギアン/原作:ジェームズ・ボールドウィン[原作名:ビール・ストリートに口あらば]/脚本:ジャン=ルイ・ミレジ、ロベール・ゲディギアン/撮影:ベルナール・カヴァリエ/出演ロール・ラウスト、アレクサンドル・オグー、アリアンヌ・アスカリッドほか/1998年フランス/1時間53分/配給:アスミック・エース
:『幼なじみ』オフィシャルサイト
南フランスの港町マルセイユ。幼なじみのクリム(ロール・ラウスト)とベベ(レクサンドル・オグー)。いつしかふたりは惹かれかれ合い、16歳と18歳の若いふたりは結婚を決意する。戸惑いながらも若すぎるふたりの愛を暖かく見守る家族達。そんな矢先、ベベはレイプ容疑で刑務所に拘留されてしまう。人種差別
主義者の警官が、黒い肌のベベを陥れようとしているのだった。彼の無実を信じるクリムは、足繁くベベがいる刑務所に面 会にいく。そして弁護費用を稼ぐためにアルバイトに勢を出す日々を過ごしていた。でも今日の面
会は特別の報告がある。それは彼女のおなかの中に新しい命が宿っていたのだ…。しかしそんなふたりに世間の目は冷たかった。
そんななか唯一の証人でもある被害者の女性が、突然サラエボに帰国してしまう。途方にくれるクリム。その時サラエボまで被害者を探しに行く!と宣言したのは、赤ちゃんができたことを最初に喜んでくれたクリムの母であった。
フランスで大ヒットした「マルセイユの恋」のロベール・ゲディギアン監督の作品。本作では、ニューヨークのハーレムから監督が生まれ育ったマルセイユに舞台を移した。全く異なる土地という印象なのに…?。と一瞬思ったのだが、港とか人種が混在しているといった共通
点を見い出していたようだ。
南仏といったらブイヤベースや、〜プロヴァンス風という名がついたおいしそうなお料理や、港の風景画ののどかなイメージが最初に思い浮かんでしまう。それと、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」ってところかな?
そんな土地で生まれ育った、幼なじみのふたりが主人公。「幼なじみ」って新鮮な響き!幼いころに転校を経験して、幼なじみとよべる人がいないからかな〜。ちょっと憧れ…。
そんなふたりのラブストーリーもさわやかに表現されているけれど、人種が混在している町であるために起こる問題や労働者階級の人々の問題など社会的な内容もさりげなく織込まれている。
とにかく、マルセイユにこだわり、この地でしか映画を撮らないロベール・ゲディギアン監督。今回の作品はまた違った趣きの作品に仕上がっているようだ。
ちなみにクリム役のロール・ラウストちゃんが広末涼子ちゃんにみえてくるのは私だけかしら…。彼女は近々フランス映画に出演されるようなのでフランスの香りが漂ってきたのかな?
Text : kyoko
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