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世界中の子供たちは知っていた。ベッドに入って電気が消えると、クローゼットのドアを開けて、恐ろしいモンスターがやってくることを。だが、子供たちの知らないことが、ひとつだけあった。モンスターたちは、なにも好きで子供を怖がらせているのではないのだ。実はそれは、彼らに与えられた重要な“仕事”なのである。モンスターシティ最大の会社“モンスターズ・インク(株式会社)”では、世界中の子供たちの悲鳴を集め、エネルギーとして町中に供給している。この会社のエリート中のエリートが、No.1の怖がらせ屋、サリーと相棒で親友のマイク・ワゾウスキだ。夜ともなれば、クローゼットのドアを通って子供部屋に侵入。その恐ろしいルックスと、厳しい訓練によって培ったテクニックで、子供たちを次々と絶叫させる。だが、そんな彼らにも致命的な弱点があった。人間の子供はモンスターにとって有毒と信じられており、本当は彼らの方が子供を恐れていたのである。ところがある日、なぜか一人の女の子(ブー)がモンスターシティに迷い込んでしまった。ブーを発見したサリーとマイクは大パニック! だが、やがて彼女を守るためにモンスターシティの存亡をかけた陰謀に巻き込まれてしまう…。
「トイ・ストーリー」シリーズ、「バグズ・ライフ」のピクサー・アニメーション・スタジオ最新作。CGの技術は言うまでもなく、CGアニメである事を忘れてしまうぐらいに魅力的なキャラクター達や、そのファンタジックな世界観にはファンも多いことと思う。本作でももちろん期待を裏切らない。子供の頃に戻ったような気持ちで、笑って、泣いて、感動できる。青緑のフサフサの毛を持つ主人公のサリーは、強くて逞しくて優しくて、その上とっても可愛い! そんなサリーをブーは“おっきなネコちゃん”と思い込んでなついてしまうのだけど、フサフサした毛の柔らかそうなところは本当に猫みたいだ。このサリーのフサフサの体毛はおよそ300万本。それを1本1本、モデルを作ってレンダリングしただけでなく、あらゆる状況での動きをシュミレートしたと言う。猫の毛のような柔らかい質感や動きを実現するためには膨大な手間がかかっているのだ。だけどCGの技術はあくまでもファンタジーの世界を実現するためのもの。映画が始まれば、「モンスターズ・インク」の世界に夢中になってしまう筈だ。そしてこの「モンスターズ・インク」、TVCMではあの井筒監督がめちゃくちゃ褒めちぎっている。もちろんCMだから褒めるのは当たり前なのだが、TV朝日で金曜深夜に放映中の「虎の門」での毒舌っぷりを楽しみにしているわたしには、少々驚きだった。関係の無い話だけど、ピクサーがAppleのスティーブ・ジョブズの持ち会社ということで、Macユーザにはピクサーの作品に好意的な人が多い様に思う。井筒監督はどうなのだろう? ∵ ピクサーのアニメーションに興味を持った方は是非ホームページを覗いてみて下さい。モンスターズ・インクのトレーラーの他にも、ショート・フィルムなどをみることが出来ます。 →http://www.pixar.com Text : nakamura [UNZIP] Copyright (c) 2001 UNZIP |