[TAMALA2010 a punk cat in space] TAMALA2010
2002年10月19日よりシネクイントにてロードショー

制作総指揮・制作・監督・原案・脚本:t.o.L/音楽:t.o.L & trees of Life/声の出演:武田真治、加藤武、佐藤(54-71)、ベアトリス・ダル、Christine Die-co*、オナン・スペルマーメイド、タロヒ・レオゾウ、梁田清之、伊藤龍、兵藤まこ、望月久代、ハラシマアツコ/プロデューサー:塚田誠一、三尾和子
(2002年/日本/1時間32分/カラー/配給:キネティック)

∵公式サイト

【STORY】
永遠に1歳をくりかえす運命を背負ったメスネコ「TAMALA」。人間のお母さんとネコ地球で暮らしていたTAMALAは、本当の母ネコがいるオリオン座エデッサ星へと、時空2010年のネコ銀河系に旅立つが、謎の巨大企業「CATTY&Co.」に行く手をはばまれ、偶然?仕組まれた罠?! のごとく、ネコ地球そっくりな「Q星」にたどり着く。
TAMALAが遊べば遊ぶほど変化してゆくQ星の街。TAMALAを監視する謎の郵便配達ネコ。何かがQ星で起ころうとしている。そして永遠に1歳をくりかえすTAMALAの秘密とは?

【REVIEW】
単なる「かわいいネコちゃんのお話」と思っていた人は改めるべきです。かわいいルックスからは想像もつかない、暴言・暴動をしでかします。「あたち〜」ではじまるTAMALAの口調は、のんびりしていて甘いしゃべり方なのに「ぶっ壊す」とか「ぶん殴る」など口に鬼が住んでいて、街をチコチコ歩いているかと思えば、突然通りにいたネコに蹴りを飛ばす(理由はあるがここでは内緒)。こんなTAMALAをあなたはどう思いますか?

私はドップリはまってしまいました。何があっても動じない、我を貫き通すTAMALAを観ていると、気分がスッキリするしどんどん好きになってゆくのは、かわいいルックスのせいなのか…。

TAMALA以外にも気になるキャラクターが続々登場し物語を盛り上げます。なかでも私のお気に入りが、THE DRAG QUEENのクリスティン&ジョセフィン。カフェでたむろしながら会話する2匹のやりとりは、自分と友人の会話を聞いているようで笑ってしまいました。他にも、ハンサムなTAMALAのボーイフレンド、サディスティックなイヌ、謎のゾンビ老ネコなど個性豊かなネコ社会です。

そして物語はミステリアスに展開してゆき、食品からジーンズまで販売している謎の巨大企業CATTY&Co.の発展とTAMALAとの繋がりが徐々に明らかになり、何かもの凄いことがネコ社会で起ろうとしているのです。この壮大な陰謀が浮かび上がる頃には、あなたもTAMALAに夢中になっているかもしれません。

かわいい身なりで「あたち〜」と暴言を吐くTAMALA語を話す人が、巷で増殖しそうな予感がします。

Text:kameda [UNZIP]


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