[クリスティーナの好きなコト] The Sweetest Thing
2003年2月22日より日比谷スカラ座ほかにてロードショー

監督:ロジャー・カンブル/脚本:ナンシー・M・ピメンタル/製作:キャシー・コンラッド/出演:キャメロン・ディアス、クリスティーナ・アップルゲイト、トマス・ジェイン、セルマ・ブレア、ジェイソン・ベイトマン、パーカー・ポーシー他
(2002年/アメリカ/1時間24分/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)

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【STORY】
“本気の恋より気軽な恋”を信条に、遊びの恋を楽しんできたクリスティーナ(キャメロン・ディアス)、28歳。その夜も失恋して落ち込んでいるジェーン(セルマ・ブレア)を元気づけようと、親友コートニー(クリスティーナ・アップルゲイト)と一緒に彼女をクラブに連れ出すと、手近な男の尻をつかんで振り向かせ、“この子、ジェーン。一発ヤってあげて!”。男が断ると“あんなのカスよ!”。これじゃマトモな男ならアタマにきて当然。“お前は男を手玉にとるタカビー女だ!”と返されてクリスティーナもムカッ。それが彼女とピーター(トマス・ジェイン)の運命の出会いだった。

ピーターに一杯おごって、さっきの無礼をわびるクリスティーナ。ちょっと打ち解けたところへ、ピーターの兄ロジャー(ジェイソン・ベイトマン)が現れ、ふたりをパーティーに誘う。が、なぜか断ってしまうクリスティーナ。普段の彼女なら迷わずノルところなのに…。コートニーは気づいていた。いくら本人が否定しようとも、クリスティーナがマジで恋に落ちていることを。週末、ふたりはロジャーの結婚式に押しかけようと、サマセットまで3時間半のドライブ旅行を決行する。道中、思わぬトラブルで下着一枚になってしまった二人は田舎町の洋服店に飛び込むと、式に出るための衣装を調達。その頃には煮え切らないクリスティーナもやっとピーターへの思いを認めるようになっていた。ところが式に出てビックリ! 花婿はロジャーではなく、ピーターの方だった…?!

【REVIEW】
キャメロン・ディアスと言えば『メリーに首ったけ』が最高!という人、多いんじゃないでしょうか。シリアスな役柄ももちろんOKだけど、ちょっとエッチなコメディでの彼女はピカイチ。下品なことをしても、大口開けて笑っても、ヘンな顔をしても、それでもキュートなキャメロンって、きっとみんな大好きでしょう? そんな私達が待ち望んだキャメロンの新作コメディは、女の子同士の本音の恋愛観&セックス観がたっぷり詰まったラブ・コメディ。ちょうど、TVシリーズの『SEX & THE CITY』みたいな、でももっと等身大で、もっと下品でダサくて可笑しい、そして「本気で恋すること」についてちょっぴり考えさせられる、そんな映画です。なーんにも考えずに女の子一人でふらっと観に行くなんて時は、こんな映画を観て元気になりたいもの。ダメな自分もOKだけど、もうちょっとだけがんばってみてもいいかな…なんて適度に勇気付けてくれます。

垂れ下がったオッパイやたるんだ二の腕を嘆きながらの体を使ったギャグに、「女優なのにいいの?!」と心配しつつも爆笑したり、『フラッシュダンス』からマドンナ、ティナ・ターナーまでもが登場する着せ替えモノマネシーンがあったり、詳しく書けないのが残念だけど、セルマ・ブレアの捨て身とも言える×××なシーンがあったり…キワどい笑いのネタが山盛りの本作の脚本は、あの過激なアニメ『サウスパーク』にも参加しているナンシー・M・ピメンタルによるもの。そんなストーリーが、観終わった後にはピュアな恋愛モノに思えてしまうのは、やっぱりキャメロンの魅力によるものなのでしょうか。

Text:nakamura [UNZIP]

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