[シカゴ] CHICAGO
2003年4月19日より、丸の内プラゼール他全国松竹系にてロードショー

監督:ロブ・マーシャル(ミュージカル「キャバレー」演出家)/原案:ボブ・フォッシー(「キャバレー」「オール・ザット・ジャズ」)/衣裳デザイン:コリーン・アトウッド/出演:レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギア、クイーン・ラティファ、ジョン・C・ライリー、ルーシー・リュー他
(2002年/アメリカ/113分/ギャガ・ヒューマックス共同配給)

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【STORY】
1920年代シカゴ。平凡な日常から這い上がろうと、スターを夢見る若きロキシー・ハート(レニー・ゼルウィガー)。彼女の憧れは、スポットライトを浴びて輝く美しきスター、ヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)。名声は皮肉な形で人生を狂わせる。ロキシーとヴェルマはそれぞれ別の殺人事件の容疑者として監獄に送られた。そこへ伝説の弁護士ビリー・フリン(リチャード・ギア)が現れ、ロキシーの弁護に名乗り出る。それをきっかけに、ロキシーはスターダムにのし上がる。苦々しい思いで見つめるヴェルマ。だが、切れ者のヴェルマが、黙って舞台から消えてゆくはずもなく、ニ人の女と一人の男の名声を賭けた争いは、マスコミや法廷をも巻き込んでさらに激しくエスカレートしていく…。

【REVIEW】
キャサリン・ゼタ=ジョーンズが素晴らしい! 歌も踊りもあまりにもパーフェクト(もちろん吹き替えなし!)。冒頭で歌って踊る「オール・ザット・ジャズ」なんてショッキングなかっこよさだった。本作『シカゴ』では、これまでで一番かっこいい、キャサリン・ゼタ=ジョーンズを観ることができる。マイケル・ダグラスの妻として、ゴシップねたで話題になることが多く、メディアによってつくられた「野心家」とか「恐妻」とかいうイメージのせいなのか、それとも美し過ぎる容姿のせいなのか、これまであまり好印象を持っていなかった私が、すっかりファンになってしまった。また、ロングヘアの印象が強い彼女だが、美人にしか似合わない(絶対に真似のできない)ボブスタイルもすごくかっこいい。

競演のレニー・ゼルウィガーもびっくりするぐらいキュート。本来ならば憎々しいキャラクターのロキシーを、あの『ブリジット・ジョーンズの日記』のレニーが(!)夢みる一途な女の子にしてしまったことは驚きだ。ここでは、リチャード・ギアすらも霞んでしまうぐらい、女優二人の演技が素晴らしい。

ウキウキワクワクの113分間。1920年代を舞台にしたミュージカルだが、登場人物が突然不自然に歌い出す過去のミュージカル映画とは全く異なり、いまの感覚で観ることができるミュージカル映画。スタイリッシュでゴージャスな、最高のエンタテインメント作品だ。

Text:nakamura [UNZIP]

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