[マイ・ビッグ・ファット・ウェディング]
MY BIG FAT GREEK WEDDING

2003年7月19日より全国松竹・東急系映画館にて公開

監督:ジョエル・ズウィック/脚本:ニア・ヴァルダロス/出演:ニア・ヴァルダロス、マイケル・コンスタンティン、レイニー・カザン、アンドレア・マーティン、ルイス・マンディロー他
(2002年/アメリカ/1時間36分/配給:ワーナー・ブラザース映画)

∵公式サイト

【STORY】
イケテない毎日を送り続け、今年30歳を迎えたギリシャ人のトゥーラは、ある日突然出逢ってしまったのです。「自分を変えてみたい!」と思わせてくれる男性に。その日からトゥーラの自分との闘いが始まります。メイク、ダイエット、カルチャースクール…。果たしてトゥーラは、“しあわせ”を手に入れることが出来るのでしょうか?

【REVIEW】
どうしても憎めない、そして応援したくなってしまう友人。あなたの身の回りにはそんな人はいませんか?「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」の主人公トゥーラはまさにそんな女性。最初はコンプレックスの塊でルックスもイケテないんだけど、ある男性との出会いによって、外見も、内面も素敵な女性になっていく…。こう書いてしまうと、女の人がキレイになって幸せな結婚をするというありがちなシンデレラストーリーと思われるかもしれない。でも、低予算&有名スターゼロでありながら、去年の夏、全米で100館程度の公開から最終的に2000館まで膨れ上がり、18週連続でトップ10入りしたこの作品の魅力はそんなものではない。

主演二ア・ヴァルダロスの実話の映画化という本作は、ギリシャ人とアメリカ人という人種間でのドタバタ結婚が描かれている。かといって、そう遠い話ではない。日本人同士の結婚でも、出身地が異なればある種の異文化コミュニケーションが生まれるし、観客としてはヒロインを初め、新郎、父親、母親、兄弟、親戚…といろんな役柄から感情移入できて、いつの間にやらお隣さん的ストーリーとなっていくのだ。

トゥーラの幸せは、「家族に祝福される大好きな人との結婚」だったけど、今や女の幸せは結婚だけじゃない。大切なことは、トゥーラがみせてくれる自分から変わろうとする努力と、自ら幸せを掴もうとガンバルこと!何の努力もしないで、自分の容姿や性格、そして普通の人生にガッカリしてばかりなんてつまらない。
この映画で幸せのきっかけを掴む、とはちと大袈裟かもしれないけれど、劇場をでる時思わず笑顔になっていること、これ請け合い。

Text:Mai Shimizu


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